70/80年代 フランシス・F・コッポラ 特集上映-終わりなき再編集-

我々はまだ、彼を超える映画監督に出逢えていない。

我々はまだ、彼を超える映画監督に出逢えていない。

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ 4Kレストア版』『アウトサイダー コンプリート・ノベル 4Kレストア版』『カンバセーション…盗聴… 4Kレストア版』『ハメット』+『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』 『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ 4Kレストア版』『アウトサイダー コンプリート・ノベル 4Kレストア版』『カンバセーション…盗聴… 4Kレストア版』『ハメット』+『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』

提供:JAIHO 配給:Gucchi's Free School

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ』

-4Kレストア版-

『アウトサイダー コンプリート・ノベル』

-4Kレストア版-

『カンバセーション…盗聴…』

-4Kレストア版-

『ハメット』

併映『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』

11.29FRI 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー

TRAILER

劇場予告編

フランシス・F・コッポラ-終わりなき再編集- 予告編

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ』

『アウトサイダー コンプリート・ノベル』

『カンバセーション…盗聴…』

BONUS VIDEO

特典映像

『アウトサイダー コンプリート・ノベル ‐4Kレストア版‐』マット・ディロン特別映像①

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐ 』特別映像② 撮影スタジオお披露目映像

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐ 』最終試写会の特別映像③

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐ 』特別映像④ 『地獄の黙示録』の悪夢のあとの夢のスタジオ

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐ 』特別映像⑤ 劇場・舞台・夢の工場でもあるセット

『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐ 』特別映像⑥ コッポラのスタジオ専属俳優構想

INTRODUCTION

2度のアカデミー作品賞・パルムドールを受賞。
その傍ら、スタジオ倒産危機、幾度の自己破産、終わらない再編集…
我々はまだ、彼を超える映画監督に出逢えていない。

構想期間40年、キャリアラストの噂も飛び交い公開が待ち焦がれる最新作『メガロポリス』もカンヌ上映直後から賛否両論の意見が聞こえるが、思えば彼はいつも“逆境”に立ちながら、彼自身が求める“映画”を孤独に作り上げてきた。今やそれを無くして映画史は語れない不動の傑作『地獄の黙示録』も撮影現場トラブルの数々、延び続ける撮影日数、無慈悲に嵩み続ける製作費……結果的に興行的に成功を収めたものの、その次作『ワン・フロム・ザ・ハート』では前作の成功を自ら食い潰し、スタジオ閉鎖という悲惨な結果を招く。

“再編集”を何度も監督自ら手がけ、2023年に未公開映像を含めて大胆に生まれ変わった『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ ‐4Kレストア版‐』、劇場公開版からより原作小説に近づけたディレクターズ・カットに“最高のクオリティ”を自ら求め監修も行った『アウトサイダー コンプリート・ノベル ‐4Kレストア版‐』、そしてプロデューサーであるコッポラと監督であるヴェンダース、二人の確執をおさめた『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』(ヴェンダース監督『ハメット』の撮影裏であり、『ハメット』と併映)、またパルムドールを受賞し、作品賞を含むアカデミー賞3部門ノミネート(同年の作品賞は『ゴッドファーザー PART II』が受賞)のコッポラの隠れた名作『カンバセーション…盗聴… ‐4Kレストア版‐』がラインナップ。コッポラ監督作品はすべて“完璧”を求めて作り直された4Kレストア版の“新作”となっている。

ワン・フロム・ザ・ハート-4Kレストア版-

one from the heart

独立記念日を間近に控えたラスベガスの街。フラニーとハンクは交際5周年記念を迎えようとしていた。旅行社に勤めるフラニーは、ボラボラ島行きの航空券を、ハンクは家の権利書をプレゼントするが、些細なことから口論が発展し、フラニーは家を出ていくことに。お互いがお互いをどこかで思いながら行きずりに出会った相手と刹那的な恋に落ちていく……。

コッポラは「スタジオにラスベガスを完全再現する」という前人未到のセット撮影を敢行。ハリウッドの歴史の中でも桁外れの規模、なんと約125000個の電球を設置、16kmのネオンを生み出した!!その偉業は、自身のスタジオを倒産へと導くことに……。「歴史上最も美しく練られたサウンドトラック」と評されたトム・ウェイツ&クリスタル・ゲイルによる架空のベガスの夜を彩るサウンドトラックも必聴!!

監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:アーミアン・バーンスタイン、フランシス・フォード・コッポラ
出演:フレデリック・フォレスト、テリー・ガー、ナスターシャ・キンスキー
1982年製作/アメリカ/93分/One From the Heart © 1982 Zoetrope Studios

アウトサイダー コンプリート・ノベル 4Kレストア版

the outsiders

オクラホマ州タルサ。14歳のポニーボーイは東側に住むグリースと呼ばれる貧民階級のワルたちとつるんでいる。西側にはソッシュと呼ばれる金持ちたちが住んでいて、彼らが遭遇すればいつも喧嘩が勃発。ポニーボーイは、2歳上のジョニー、リーダー格のダラスと行動していた。その夜もいつもの喧嘩のはずであった……。

ティーンエイジャーに長く愛される原作小説により忠実なものへと再編集したものが本バージョン「アウトサイダー コンプリートノベル」となる。その後再編集の機会を与えられた際もコッポラ自身が「これこそが完全版」と認め、今回はその4K レストア版での上映。

監督:フランシス・フォード・コッポラ 原作:S・E・ヒントン
出演:C・トーマス・ハウエル、マット・ディロン、ラルフ・マッチオ
1983年製作/アメリカ/114分/The Outsiders © 2005 / ZO ETROPE CORPORATION - Tous Droits Réservés

カンバセーション…盗聴…4Kレストア版

the conversation

人混みに呑まれながら、逢瀬を重ねている男女の盗聴。この道に長いハリーに任せれば、難しいことはなく、この日もいつもと変わらぬ仕事のはずであった。完璧主義のハリーは、一部、彼らの会話が聞き取れないことに気づき、その内容を聞き取ろうとしている内に、何か違和感に気づき始める……。音声はハリーを裏切ることはないのか?妄想か現実かが入り混じる、ネオ・ノワール・スリラー!!

公開50周年を記念して、オリジナルネガからの4Kスキャンを初敢行。長年コッポラの映画で音響技師を務めたウォルター・マーチが自ら監修し、2000年に5.1chにした音声を使用、コッポラ本人が認めた文句なしのクオリティ、4Kレストア版にて上映。

監督/製作/脚本:フランシス・フォード・コッポラ 共同製作:フレッド・ルース
出演:ジーン・ハックマン、ジョン・カザール、アレン・ガーフィルド
1974年製作/アメリカ/113分/THE CONVERSATION © 1974 Paramount Pictures C orporation

ハメット+リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙

Hammett + Reverse Angle: Ein Brief aus New York

探偵小説をタイプし終えたハメットのもとに、探偵社時代の仲間が訪ねてくる。消えた中国娘を探す彼に頼まれチャイナタウンを案内するハメットだったが、やがて巨大な陰謀に巻き込まれていく……!!ミステリ作家ダシール・ハメット彼自身の人生と、彼の小説世界が重なりあう、現実とフィクションの狭間へようこそ。

コッポラの依頼を受け、彼とジョージ・ルーカスが設立したゾエトロープ社が製作(後に破産)し、『PERFECT DAYS』のヴィム・ヴェンダースが監督を務めた。しかし、その夢のコラボの裏側では、製作方針をめぐり、コッポラとヴェンダースが衝突。ヴェンダースのその後のフィルモグラフィーにも影響している本出来事は、かつてのハリウッドでは度々みられた監督とプロデューサーの意向のズレ、監督とプロダクションの確執ともいえよう。

監督:ヴィム・ヴェンダース 製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
出演:フレデリック・フォレスト、マリル・ヘナー、ピーター・ボイル
1982年製作/アメリカ/97分/HAMMETT © 1982 Zoetrope Studios

併映作『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』

1982年3月にニューヨークで撮影された。フランスのテレビ向けに制作され、ヴェンダースが今後数年にわたって制作する予定だった一連の「日記映画」の試作となる。ヴェンダースにとって初のアメリカ映画『ハメット』制作中の日々を描き、製作者であるフランシス・フォード・コッポラも登場。

監督・製作:ヴィム・ヴェンダース
1982年製作/西ドイツ/18分/REVERSE ANGLE/Reverse Angle: Ein Brief aus New York © 2015 Wim Wenders Stiftung

DIRECTOR

追求するのが好きな男。映画に“完璧”を求め、何度も何度も映画を作り直す人間だ

francis ford coppola

francis ford coppola

追求するのが好きな男。映画に“完璧”を求め、何度も何度も映画を作り直す人間だ

PROFILE

1939年4月7日生まれ。アメリカ合衆国の映画監督、映画プロデューサー、脚本家、実業家。デトロイト出身でニューヨーク郊外で育つ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で映画について学び、在学中に制作した作品を再編集した『グラマー 西部を荒らす』で映画監督デビューを果たす。同じ頃、ロジャー・コーマンに編集者として雇われ、キャリアを築きはじめる。1969年11月19日、映画制作会社アメリカン・ゾエトロープを設立するが、『ワン・フロム・ザ・ハート』が興行的に失敗。アメリカン・ゾエトロープは1983年に破産を申請することになった。その後も3度の破産を経験をするも、映画を撮り続け、現在において最も高く評価されている監督の一人となる。

監督、脚本、プロデューサーとして、6度のアカデミー賞受賞。プロデューサーとしては『パットン大戦車軍団』、『ゴットファーザー』三部作、『アメリカン・グラフィティ』、『カンバセーション…盗聴…』『アウトサイダー』『ドラキュラ』などを手掛ける。ジョージ・ルーカス、キャロル・バラード、ジョン・ミリアス、ソフィア・コッポラ、などの作家たちや、アル・パチーノ、ロバート・デニーロ、ジェームズ・カーン、ハリソン・フォード、リチャード・ドレイファス、ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァル、ローレンス・フィッシュバーン、マット・ディロンそしてダイアン・レインなどの俳優たちの才能を見つけ出し、そして育てた。脚本家、監督、プロデューサー、そして技術的先駆者として、現代アメリカ映画の形成に貢献した。
彼の最新作は、所有するワイナリーの一部を売却し予算を調達し制作した、現代が舞台のローマ叙事詩”Megalopolis”である。

MESSAGE

『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』で映画史に燦然とその名を刻むフランシス・F・コッポラ。現在も監督・脚本・製作など多岐に渡り第一線で活躍するが、彼の作品群が全て等しく評価されているとは言い難い。日本では、スクリーンでの上映の機会はおろか、コッポラ監督の有名作の影に隠れ、スクリーンでの上映の機会も限られ、忘れられてきた真の傑作の数々。本上映は、そんなコッポラの70-80年代に発表された作品を中心に、スクリーンで観客が“フランシス・F・コッポラを(再び)訪ねる”機会になることを願ってやまない。

THE FEATURE

構想期間40年、キャリアラストの噂も飛び交い公開が待ち焦がれる最新作『メガロポリス』もカンヌ上映直後から賛否両論の意見が聞こえるが、思えば彼はいつも“逆境”に立ちながら、彼自身が求める“映画”を孤独に作り上げてきた。今やそれを無くして映画史は語れない不動の傑作『地獄の黙示録』も撮影現場トラブルの数々、伸び続ける撮影日数、無慈悲に嵩み続ける製作費……結果的に興行的に成功を収めたものの、その次作『ワン・フロム・ザ・ハート』では前作の成功を自ら食い潰し、スタジオ閉鎖という悲惨な結果を招く。今回の特集上映は、そんなコッポラのその“完璧主義”がもたらした珠玉の作品を上映する。

今回の特集上映では、“再編集”を何度も監督自ら手がけ、2023年には未公開映像も加え、大胆に生まれ変わったた『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ』、劇場公開版からより原作小説に近づけたディレクターズ・カットに“最高のクオリティ”を自ら求め監修も行った『アウトサイダー コンプリート・ノベル』、そしてプロデューサーであるコッポラと監督であるヴェンダース、二人の確執をおさめたプロデューサーとして“完璧”を求める姿を収めた『リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙』(ヴェンダース監督『ハメット』の撮影裏であり、『ハメット』と併映)、またパルムドールを受賞し、作品賞を含むアカデミー賞3部門ノミネート(同年の作品賞は『ゴッドファーザー PART II』が受賞)のコッポラの隠れた名作『カンバセーション…盗聴…』が50周年記念4Kレストア版がラインナップ登場。コッポラ監督作品はすべて“完璧”を求めて作り直された4Kレストア版の“新作”となっている。

FILMOGRAPHY

  • 1967年

    『大人になれば⋯』(監督/脚本)

    1968年

    『フィニアンの虹』(監督)

    1969年

    『雨のなかの女』(監督/脚本)

    1970年

    『パットン大戦車軍団』(脚本)

    1971年

    『THX 1138』(製作総指揮)

    1972年

    『ゴッドファーザー』(製作総指揮)

    1973年

    『アメリカン・グラフィティ』(製作)

    1974年

    『カンバセーション⋯盗聴⋯』(監督/製作/脚本)

    『ゴッドファーザーPART II』(監督/製作/脚本)

    1979年

    『地獄の黙示録』(監督/製作/脚本/音楽)

    『ワイルド・ブラック/少年の黒い馬』(製作総指揮)

    1980年

    『影武者』(製作総指揮)

    1982年

    『ワン・フロム・ザ・ハート』(監督/脚本)

    『マジック・ボーイ』(製作総指揮)

    『コヤニスカッティ』(製作)

    『ハメット』(製作総指揮)

    1983年

    『ワイルド・ブラック2/黒い馬の故郷へ』(製作総指揮)

    『アウトサイダー』(監督/製作)

    『ランブルフィッシュ』(監督/製作総指揮/脚本)

    1984年

    『コットンクラブ』(監督/原案/脚本)

    1985年

    『MISHIMA』(製作総指揮)

    『SIGNAL 7/真夜中の遭難信号』(製作総指揮)

    1986年

    『キャプテンEO』(監督/脚本)

    『ペギー・スーの結婚』(監督)

    1987年

    『タフガイは踊らない』(製作総指揮)

    『友よ、風に抱かれて』(監督/製作)

    1988年

    『ポワカッツィ』(製作総指揮)

    『タッカー』(監督)

    1989年

    『ニューヨーク・ストーリー』(監督/脚本)

    1990年

    『ゴッドファーザーPART III』(監督/製作/脚本)

    1992年

    『ドラキュラ』(監督/製作)

    1993年

    『ウインズ』(製作総指揮)

    1994年

    『官能』(製作総指揮)

    『フランケンシュタイン』(製作)

  • 1995年

    『ドンファン』(製作)

    『ミ・ファミリア』(製作総指揮)

    『月下の恋』(製作総指揮)

    1996年

    『ジャック』(監督/製作)

    1997年

    『バディ』(製作総指揮)

    『アバランチ2/雪崩』(製作総指揮)

    『レインメーカー』(監督/製作)

    1999年

    『フロレンタイン』(製作総指揮)

    『奇蹟の詩 サード・ミラクル』(製作総指揮)

    『タイガー&ドラゴン 伝説降臨』(製作総指揮)

    『ヴァージン・スーサイズ』(製作)

    2000年

    『スーパーノヴァ』(監督)

    2001年

    『地獄の黙示録・特別完全版』(監督/製作/脚本/音楽)

    『ジーパーズ・クリーパーズ』(製作総指揮)

    『CQ』(製作総指揮)

    2002年

    『愛と暗殺のタンゴ』(製作総指揮)

    2003年

    『ロスト・イン・トランスレーション』(製作総指揮)

    『ヒューマン・キャッチャー/JEEPERS CREEPERS 2』(製作総指揮)

    2004年

    『愛についてのキンゼイ・レポート』(製作総指揮)

    2005年

    『アウトサイダー ディレクターズ・カット版』(監督/製作)

    2006年

    『マリー・アントワネット』(製作総指揮)

    『グッド・シェパード』(製作総指揮)

    2007年

    『コッポラの胡蝶の夢』(監督/製作/脚本)

    2009年

    『テトロ 過去を殺した男』(監督/製作/脚本)

    2010年

    『SOMEWHERE』(製作総指揮)

    2011年

    『Virginia/ヴァージニア』(監督/製作/脚本)

    2012年

    『オン・ザ・ロード』(製作総指揮)

    2013年

    『ブリングリング』(製作総指揮)

    2019年

    『地獄の黙示録 ファイナル・カット』(監督/製作/脚本/音楽)

    2020年

    『ゴッドファーザー〈最終章〉:マイケル・コルレオーネの最期』(監督/製作/脚本)

    2023年

    『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ』(監督/脚本)

GALLARY

上映作品オリジナルポスター
ワン・フロム・ザ・ハート
アウトサイダー
カンバセーション…盗聴…
ハメット